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外壁塗装は下地調整が非常に重要です。

塗装する面を下地と呼びますが、この下地を調整するのが下地調整です。

 

下地調整といっても様々な作業があり、「ケレン」や「クラック補修」「高圧洗浄」「コーキング処理」などがあります。

 

塗装は下地に密着していることで長く保つことができます。

その耐久性に深く関わるのが下地調整です。

 

本日はその下地調整の一つ、コーキング処理についてお伝えします。

 

【コーキングの役割と充填されている場所】

コーキングは樹脂を原料とする充填材でして、建物に生じる隙間に充填して密閉性を確保する役割があります。

隙間をふさぐという目的から防水性を保つことも担っており、屋外だけでなく、浴室やキッチンなど水まわりにもコーキングが使用されています。

 

コーキングの使用時は粘性のある液体ですが、時間が経つとゴムのように弾力のある性質に変わり硬化します。

コーキングが伸び縮みすることで建物の動きに対して追従し、サイディングやALCなどのボード型の外壁材の緩衝材としても用いられています。

 

【コーキングが充填されている場所】

コーキングは建物の様々なところで使用されており、こちらの場所に充填されています。

 

【コーキングが充填されているところ】

・外壁目地（サイディングやALCなどの外壁材）

・窓や玄関などの開口部

・部材の接合部

・部材同士の取り合い部

・配管の引き込み箇所

 

水はわずかな隙間からでも入り込んできます。

一見すると隙間が開いていないように見えても、部材の接合部などは1mmも満たない隙間があり、そんなほんの少しの隙間でも水は入り、雨漏りを引き起こす原因となります。

 

また、コーキングは防水だけでなく、気密性を保つ役割もあります。

気密性とは空気の流入量を示す性質のことでして、気密性が高いほど建物の密閉性に優れています。

気密性が高いと室内環境が安定するため、現在では断熱性と一緒に高めておきたい性能です。

 

【サイディングやALCなどの外壁材に目地を設ける理由】

サイディングやALCなどのボード型の外壁材は等間隔に隙間を開けています。

この隙間を目地と呼んでいまして、そこにはコーキングを打設しています。

 

目地を設ける理由は、外壁材同士の干渉を防ぐためです。

建物は地震や風、車の振動など常に揺れています。

 

外壁材を隙間なくぴったし張ってしまうと、その揺れに対して外壁材が逃げ場をなくします。

お互いにぶつかりあっている状態になるため、衝撃に耐えられずひび割れを起こしてしまいます。

このような問題を回避するために目地を設け、追従性を持ち緩衝材となるコーキングを充填しています。

 

外壁目地 コーキング打ち替え工事についてはこちらの「サイディング・ALCの外壁目地コーキング打ち替え工事とは？」をご覧ください。

 

【外壁塗装におけるコーキング処理の方法】

外壁塗装で行うコーキング処理は2つの方法があります。

 

一つは「打ち替え」。

もう一つは「増し打ち」です。

 

「打ち替え」は既存コーキングを完全に撤去してから、新たにコーキングを充填する方法です。

基本的にコーキングのメンテナンスは「打ち替え」で行います。

 

ですが、施工箇所や状況によっては「打ち替え」では適さないことがあります。

このような場合に「増し打ち」が登場します。

 

「増し打ち」は既存コーキングを部分的に撤去して、新たにコーキングを充填する方法です。

窓や玄関などの開口部、入隅などコーキングを剥がしきることが難しく、水が入るリスクが高いところで「増し打ち」を採用します。

 

どちらの工法が優れているというわけではなく、状況にあった最適な方法を採用することが大切なため、的確な現場判断が求められます。

 

コーキング処理は外壁塗装を行う上で重要なポイントとなります。

長期的に大切な建物を維持していくためには、コーキングのメンテナンスも行っていく必要がありますので、これからお住まいのメンテナンスをお考えの方は、コーキング工事のことも意識しておきましょう。

　
　
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