雨どいの役割と各部位の名称
投稿日:2020.7.31 更新日:2024.2.29
雨どいは雨水を集めて滞りなく排水するための建物には欠かせない大事な設備です。
当たり前のようにある雨どいですが、もし、なにかしら不具合があったら建物の老朽化を早めるだけでなく、落ちてくる水の音が騒音になり、近隣トラブルに発展してしまう可能性があります。
雨どいも台風や強風、雪、太陽の紫外線などによりダメージを受ける場所です。
経年劣化してくるものですので、適切な時期にメンテナンスをすることが大事。
雨どいは複数の部材が組み合わさり一つの設備として構成されております。
部材名を知っておくと雨どい修理が必要になった時に役立ちますので、ぜひここでご紹介する部材名を押さえておきましょう!
【雨どい部材の種類】
【軒樋(のきどい)】
軒樋は軒先に設けられている部材です。
鼻隠しを下地に取り付けてあります。
まっすぐに延び、屋根から流れてくる雨水を集め、集水器を通り縦樋に流します。
水平になっているように見えますが、滞りなく水が流れるように勾配(傾斜)が付けられています。
【縦樋(たてどい)】
外壁に沿って垂直に取り付けられている部材です。
軒樋から集水器へと流れてくる雨水を地面または埋設する雨水配管に排水します。
屋根には大屋根と下屋があり、下屋に這わしてある雨どいを「這樋(はいどい)」と呼び、縦樋と同じ部材を使います。
【集水器(しゅうすいき)・上合(じょうごう)】
軒樋と縦樋を接続する箱状の部材を集水器または上合と呼びます。
雨水を流すだけでなく、装飾を施した外観を彩る役割もあります。
【雨どいと一緒に軒天井のことも知っておきましょう!】
軒天井は雨どいの部材ではありませんが、付近にあるところなので、一緒に覚えておきましょう。
軒天井は上げ裏または軒裏とも呼んでいます。
軒天井は風雨による影響を抑え、延焼防止としての役割も担います。
現在の住宅にある軒天井は、防火のために不燃材を使用するのが一般的です。
また、小屋裏につながる軒天井は、湿気のこもりにより傷みやすいため、小屋裏環境を整えるということも含めて通気口(軒天換気)を設けています。
外壁塗装では軒天井も塗装します。
軒天井を塗装するときは、透湿性をもつ塗料を塗ることで湿気対策になります。
軒天井は付帯部に含まれます。
付帯部についてはこちらの「外壁と一緒に付帯部も塗装しましょう!付帯部の種類と塗装する必要性を解説」をご覧ください。
【雨どいが壊れてしまったらどうなる?】
もし雨どいが壊れてしまったり、水漏れなどの不具合を起こしてしまったりすると建物の老朽化を早める可能性があります。
外壁が汚れやすくなり、地面も落ちてくる水で抉れてしまったり、泥はねで基礎を汚したりします。
また、2階にある雨どいは、地面から7mほどの高さにあります。
この高さから水が落ちてくると大きな音を立てて、騒音で近隣トラブルに発展してしまう可能性があります。
雨どいの不具合は、ご自身のお家だけでなく、ご近隣の方にも関わってくる問題だということを知っておきましょう。
【落ち葉や枝などゴミが溜まってしまっていることも……】
軒樋や集水器はその形状から落ち葉や枝などゴミが溜まってしまうことがあります。
ゴミが溜まると水の流れが悪くなり、雨どいから水が溢れてきてしまいます。
こちらも上記で挙げたように建物の老朽化や騒音を招く恐れがありますので、ゴミが溜まってしまわないように定期的に清掃を行いください。
落ち葉など大きなものが入るのを防ぐことができる「落ち葉よけネット」というものもあります。
立地や環境によって状態が異なりますので、もし落ち葉などが溜まりやすい環境である場合は、「落ち葉よけネット」を導入することで問題が改善されるかもしれません。
雨樋清掃についてはこちらの「一年に2回、雨樋の掃除をおすすめする理由」をご覧ください。
【雨樋も定期的なメンテナンスが必要です!】
現在、戸建て住宅に採用されている雨どいは、塩ビ製(塩化ビニール)が一般的です。
塩ビの雨どいは、コストが安価でありながらも強度が高く、柔軟性に優れています。
耐用年数は20年程度と長寿命ですが、その間までなにもしなくてもいいというわけではありません。
耐用年数を迎えるまでに「接合部の隙間」や「ゴミが溜まる」「水漏れ」「部材の破損」「歪み」などの不具合が起きます。
雨どいは部分的に部材を交換することも可能ですので、10年ほど経過していましたら不具合が起きていないか専門業者に点検してもらうことをおすすめします。
雨どいの劣化症状についてはこちらの「雨どい、こんな症状が出たら要注意!」でご紹介しております。
ドクターホームズは無料で建物診断を実施しておりますので、雨どいのことでなにかお困りのことがございましたらお気軽にご相談ください。
無料診断はこちらの「屋根外壁0円見積もり」をご覧ください。
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